タカラジェンヌの美学を究めた元花組トップスター匠ひびきの最後とは?

そこだけ重力の比重量が違っているかのように軽やかに舞うダンスに、渋みの中に漂わせる色気で演じることのできた男役、匠ひびき。今回は元花組トップスター匠ひびきさんについて宝塚歌劇団在団中の様子を思い返しながら当時のエピソードと共にご紹介します!

そこだけ重力の比重量が違っているかのように軽やかに舞うダンスに、渋みの中に漂わせる色気で演じることのできた男役、匠ひびき

「ダンスの花組」で育ち、宝塚きってのダンサーとして活躍し、「男役の宝庫」とも言われた花組の中で生き抜くために身に付けた渋さと、観客を魅了する視線の送り方や帽子の被り方といった仕種はいまだに当時のファンのまぶたにしっかりと焼き付いていることでしょう。

今回は、元花組トップスター、匠ひびきさんについて、宝塚歌劇団在団中の様子を思い返しながら当時のエピソードと共にご紹介します!

何も知らない純情無垢な少女からトップスターへの軌跡!

愛称はチャーリー。音楽学校時代、自宅から自転車(チャリ)で通学していたことからそう呼ばれるようになりました。そう。チャリに乗っていただけ。

一度専科への異動はあったものの、配属から退団するまでずっと花組の生粋の花組っ子でした。トップ在任中の相手役は前任の愛華みれさんから引き続き大鳥れいさん。彼女とは同時退団となりましたね。

  • 1987年 73期として雪組「サマルカンドの赤いばら」初舞台。
  • 1993年 「メランコリック・ジゴロ」新人公演初主演。
  • 1995年 「チャンピオン!」宝塚バウホール初主演。
  • 2001年 「カナリア」シアター・ドラマシティでトップお披露目。
  • 2002年 「琥珀色の雨にぬれて」「Cocktail」本公演お披露目、退団。

宝塚のことを全く知らなかったチャーリーさんは、初舞台生の出番はラインダンスだけだとも知らずに入団。そのため、初舞台では「出番これだけ?」と一人キョトンとしてしまったそうです。

先輩方のお稽古を初めて観た時は、「不気味ぃー。何でいきなり歌うの?」と思ったくらい、同期の中では異質の存在でした。そんな純情無垢な少女がいつしか男役に目覚め、トップスターに上りつめました。

ダンサー匠ひびき

花組に配属された匠ひびきさんは、宝塚きっての名ダンサー、大浦みずきさんと安寿ミラさんの下「ダンスの花組」と一番強く呼ばれた時代を下級生として過ごします。

この時代、トップスターだけでなく下級生にも香寿たつきさん、紫吹淳さん、森奈みはるさん、貴月あゆむさん、伊織直加さんといったそうそうたるダンサーが花組に在籍しており、切磋琢磨の日々を過ごしました。その状況下で早くからダンサーとしての才能を開花させて多くの出演場面が与えられていきました。ここで1991年、研5の時の参加作品「ジャンクション24」の映像を観てみましょう!

匠ひびきさんは緑色の衣装で踊っていますね。その動きは観ている私たちをスッキリした気分にさせてしてしまうほど、シャープで美しいものですね。そう。匠ひびきさんのダンスは背に羽があるかのように軽やかに美しく舞いながらもシャープに踊ることができるものでした。運動神経の良さだけではなしえない、ダンスの高いテクニックとセンスを併せ持つからこそ生み出されるものだったのではないでしょうか。

この才能が次第に認められ、本役が安寿さんの「メランコリック・ジゴロ」で新人公演初主演、ダンスメインの作品「チャンピョン!」でバウホール初主演を果たすなど、ダンサー匠ひびきが形成されていきました。

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