【観劇レポ】十二夜 元雪組トップ音月桂主演 3役に挑戦

ジョン・ケアードによるシェイクスピア劇 シェイクスピアの名作喜劇『十二夜』。ジョン・ケアード演出、元宝塚雪組トップスター音月桂を主演に、小西遼生、中嶋朋子、橋本さとし、の実力派俳優を揃えた舞台です。 シェイクスピア喜劇と言えば難しい長台詞とウィットの効いた笑いが独特の世界観を構成しますが、さて今回の舞台はどうでしょうか

ジョン・ケアードによるシェイクスピア劇

シェイクスピアの名作喜劇『十二夜』。ジョン・ケアード演出、宝塚雪組トップスター音月桂を主演に、小西遼生、中嶋朋子、橋本さとし、の実力派俳優を揃えた舞台です。

シェイクスピア喜劇と言えば難しい長台詞とウィットの効いた笑いが独特の世界観を構成しますが、さて今回の舞台はどうなるのでしょうか?

幻想的なシェイクスピアの世界へ

登場人物はみな、難解なシェイクスピアの台詞を素晴らしく自在に操って、独特の世界観を構築しています。脚本が読書対象となるシェイクスピア作品ですが、その言葉遊びや含蓄に富んだ長台詞をきちんと台詞として伝えてくれる演技力はさすが。難解な台詞の応酬で客席から笑いが起こるのです。ちゃんと「喜劇」なんですね、現代人にとっても!

そしてこの作品の要となる「男女の双子」の二役を演じる主演の音月桂は、宝塚時代も二役を見事にこなしていた実力派ですが、ヴァイオラという男装の少女と、双子の兄セバスチャンの二役を巧みに演じわけていました。表情やしぐさ、声まで違う! 2階の後ろの席から見ていても、人物の違いが判ります。

上品でありながら華麗な衣装が雰囲気を盛り上げ、舞台上で役者と同じように衣装を着て生演奏をしてくれる楽師たちが中世の空気を形作り、幻想的な照明とセットが更に世界観を補足してくれるので、観客はすっと中世のイリリアへ、オーシーノ公爵の屋敷に、オリヴィアの屋敷に連れて行かれます。3時間があっという間に過ぎていきました。

男装の少女と凛々しい少年を演じる音月桂の魅力

男装の女性といえば宝塚の男役ですが、今回は少年に扮する少女役であり、観客には少女に、劇中の登場人物には少年に見せなければならない難役。同時に同じ容姿の少年も演じなければならないという難しさ。ドレス姿の少女ヴァイオラ、ヴァイオラが男装したシザーリオ、そして双子の兄セバスチャンと、実は3役を演じるんですね。

シザーリオはオーシーノ公爵(小西)とオリヴィア(中嶋)に、セバスチャンはアントーニオ(山口)に愛されるという役ですから、更に可愛らしく凛々しく、それぞれへの思いも表現しなければなりません。この3役の違いとそれぞれへの想いが伝わってきて、音月桂の演技力に感動します。

歌に評価の高い音月ですが、今回も少しだけ歌います。ほんの少しですが、劇場に響き渡る透明な歌声は健在で、オーシーノ公爵がシザーリオに惚れちゃうのも納得の歌声でした。

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