宝塚史に名を残す名ダンサー達をご紹介!ダンスが上手い歴代スター達

日本国内でレビューが楽しめる数少ない劇団・宝塚歌劇において重要な存在であるダンサー。名ダンサーと呼ばれている歴代のスターさんを一挙にご紹介しつつ、その名場面や特長も添えてみました。ダンスが上手いと言われている宝塚スターを一人一人検証していき、お好みのダンサーさんをぜひ見つけてみてください。

【歌ウマ】【演技派】【ダンサー】どんなスターさんがお好み?

日本国内に存在する劇団の中でも、お芝居とレビュー両方を上演して、しかも役者全員が独身女性であるという唯一無二の存在である宝塚歌劇

普通の芸能人や舞台人に比べて、宝塚スターに求められる要素はとても多いと言えます。容姿端麗、歌唱技術、ダンス技術、演技力、男役・娘役としての魅力など、あらゆる要素を持ち合わせている必要があります。

タカラジェンヌさん達はそれらの要素すべてにおいて一定の基準以上を満たしていますが、その中でもそれぞれに得意分野があります。

そして宝塚ファンの中でも、「歌ウマさんが好き」「芝居巧者が好き」「ダンサーから目が離せない」と、重要視するポイントはそれぞれです。

今回はその中のダンサーに焦点を合わせて、稀代の名ダンサーと言われたスターさんたちを一挙にご紹介していきたいと思います。

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宝塚歌劇には欠かせない名ダンサーたちの存在


出典:無料写真素材 写真AC

多くの公演でショーが付く宝塚の公演では、当然ながら生徒さんたちに高いダンス技術が求められます。

音楽学校の試験でもバレエの基礎ができているかどうか見定めるチェック項目があり、まったくの素人さんでは基本的に音楽学校に入学することもできません。

よく聞く男役さんの宝塚入団動機で、「本当はバレリーナになりたかったけど背が伸びすぎたのでバレエの先生から宝塚受験を勧められた」というエピソードも多いようです。

ダンス技術の高いそんな生徒さんが多い中、後世にもきっと語り継がれていくであろう名ダンサーたちがいます。

ダンサーと呼ばれているすべての生徒さんを挙げていくときりがないので。今回は厳選した名ダンサーさんたちを名場面と共にご紹介していきたいと思います。

多くのタカラジェンヌが崇拝する大浦みずきさん

2009年に53歳という若さでご他界された大浦みずきさん(愛称・なつめさん)は、1988年~1991年に花組で活躍したトップさんです。

生まれつき心臓があまり強くないという事実を隠し、毎公演激しいダンスを見せて命がけで宝塚のステージを務めあげた方です。

1990年の『秋…冬への前奏曲』では、ロシア人バレエダンサーの役を演じましたが、そのバレエシーンはため息が出るほどパーフェクトです。

当時の花組には、安寿ミラさん、紫吹淳さん、匠ひびきさん、朝海ひかるさんなどダンサー揃いで、「ダンスの花組」と称されるようになりました。

アルゼンチンタンゴやジャズダンス、社交ダンスなどあらゆるジャンルのダンスをたしなみ、軽やかでおしゃれなステップを踏む大浦さんは『宝塚のフレッド・アステア』と呼ばれました。

なつめイズムが生きる安寿ミラさん

『ANJU』名義で現在は振付家として宝塚でも活躍している安寿ミラさんは、当時2番手だった真矢みきさんと「ヤンミキ」として宝塚ファンの一大勢力を築いていました。

安寿さん振付の場面は男役の魅力を最大限に魅せるように創り上げられており、今も「ヤンさん振付の場面は素敵」と大人気です。

下級生から絶大な支持を受けていた大浦みずきさんを間近に見てダンスの技術を磨いていった安寿さん。

最高にキザな役も、八方美人なチャラい役も、安寿さんが演じる男役は実に魅力的でした。

バレエの基礎がしっかり叩き込まれている紫吹淳さん

現在ではバラエティ番組で「家事が何もできない超お嬢様元タカラジェンヌ」として大人気の紫吹淳さんですが、現役時代はキザりまくりのオシャレイケメンでした。

現在でも見るからに骨格の細い紫吹さんですが、幼少期も足腰が弱く、ご両親の勧めでバレエを習い始めたそうです。

つま先が外に開くバレエスタイルですが、男役ならではの荒い動きが混ざった独特のダンスが特長です。

娘役の枠を超えたパワフルな動きが爽快な風花舞さん

1996年から1999年まで月組のトップ娘役を務めた風花舞さん。大人っぽい雰囲気から飛び出す娘役らしからぬパワフルなダンスは、男役さん以上に豪快で、見ている側が爽快な気分になるほど。

退団後に明かした退団理由は、怪我が完治する暇もなく公演を続けていたせいで身体が限界に達したからということでした。細い体でこれだけのダンス量をこなしていたら常に怪我のリスクは抱えていたのでしょうね。

※1994年『ミリオン・ドリームズ』にて。2分40秒あたりから登場します。男役さん達を従えて物凄い貫禄のダンスを見せています。

※1996年『CAN-CAN』にてカンカンを踊る風花さん。2分15秒あたりからとてつもない回転力を見せます。

少年か少女か?妖しい表現力を持つ朝海ひかるさん

幼少期からモダンダンスやクラシックバレエを習っていた朝海ひかるさんの踊るダンスはまさにバレリーナ。ブレない体幹、身体構造や跳躍力などは、男役という枠を超えてバレエの公演を見ているようでした。

また、相手役を務めた舞風りらさんも3歳からバレエを始めているダンサーで、朝海さんと舞風さんのダンサーコンビのデュエットダンスはいつも高難度の振付でファンは大満足でした。

いわゆるフェアリータイプの男役だった朝海さんですが、男でも女でもない、大人か子供かさえも分からないような不思議な役柄が多く、その魅力の虜になってしまうファンが大勢いました。

朝海さん・水さんのダンサーコンビもこの振付には手こずったという、難易度マックスのバレエシーン。すごい体幹です。

パワフルなのにバレエの基礎はしっかり、瀬奈じゅんさん

瀬奈じゅんさんも幼稚園からバレエを習っていて、背が伸びすぎて目標を男役に変更したスターさんです。

紫吹淳さんや朝海ひかるさんのようないかにもバレリーナというダンスではなく、大胆で豪快な動きが特長です。

重心を低く置いたキレのあるダンスですが、バレエの基礎がしっかりできているため粗いパワープレイダンスになってしまうことなく、見ているこちらも体が動いてしまいそうになる優れたリズム感の持ち主です。

シャープで都会的なダンスを見せる水夏希さん

ダンサーと呼ばれるスターさんは一貫して幼少期からバレエなどに触れてきたことが分かりますが、水さんは高校2年生からというスロースターター。音楽学校受験に向けての準備だったと思われます。

幼少期からバレエの動きを叩き込まれている人たちはバレエ用の筋肉と骨格が出来上がっているので、成長が進んでからのスタートはどうしてもハンデとなります。

しかし、スロースターターとはまったく思えない水さんのダンス。

ストイックなことで知られる水さんのことですから、たゆまぬ努力と持って生まれたセンスでダンサーと呼ばれるまでになったのだと思います。洗練された都会的な雰囲気が漂うのが水さんの特長です。

ザ・レジェンド!柚希礼音さん

退団公演の東京千秋楽の出待ちでは過去最高人数となる1万2000人が集結し、ライブビューイングでも全国45か所+台湾で中継がされるなど、さすが「レジェンド」と呼ばれるだけの人気を誇りました。

男役としての魅力は当然ながら、その卓越したダンス技術もレジェンドの名に相応しいと言えます。

柚希さんがトップを務めていた間のショーでは必ずと言っていいほど難易度の高いダンス場面が盛り込まれていて、飛び抜けたダンス技術でファンを唸らせました。

柚希さんほどの技術なら、世界で活躍できるバレリーナとしての人生も可能だったのではないでしょうか。

そして、つい柚希さんへ注目が集まってしまいがちですが、柚希さん用に難易度の高い振りがつけられることも多かった各作品において、しっかりと柚希さんのレベルについてきた相手役の夢咲ねねさんのダンサーぶりも忘れてはなりません。

手足の長いお2人が繰り出す華麗なるステップは、どのプロダンサーにお見せしても恥ずかしくないレベルに到達していたのではないでしょうか。

※1993年のショー『パパラギ』で大人気だった名場面を礼真琴さんと再現しました。ロマンチックな音楽と振付ですが、ダンサー同士でないと成立しない難しい場面です。男役とは思えない礼真琴さんの可愛さも必見。

細身の体から爆発するリズム、朝夏まなとさん

朝夏さんも3歳からバレエを習っていたバレリーナ。音楽学校時代の文化祭の映像が残っていますが、立派なバレエの技術の持ち主だということが一目でわかります。

この細い体のどこに筋肉がついているのだろうと不思議でなりませんが、体幹がしっかりしていますね。

次の公演での退団が発表されていますので、残り少なくなった朝夏さんのダンスを目に焼き付けましょう。

前回の公演『HOT EYES』の中では、ショパンのピアノソロだけをバックに、たったひとりで舞台の上で数分間のダンスを披露した朝夏さん。

ショパンの世界観を的確に表現し、シンプルな音楽・セット・衣装でも客席の集中力を舞台に向かわせました。

研9で2番手!実力の塊・礼真琴さん

小学校高学年からバレエスクールに通っていたという礼真琴さん。お父様は元プロサッカー選手の浅野哲也さんであることは有名ですが、お父様譲りの運動神経で軽やかなダンスを見せてくれます。

既出の柚希さんとのデュエットダンス場面もそうですが、その可愛らしいお顔立ちから女役として踊ることも多いようです。

1人で舞台に立っても空間を支配してしまう存在感、愛希れいかさん

入団当時は男役だった愛希さん。いまではそれが信じられないほど可愛らしい娘役さんになりました。

可憐で清楚なだけでなく、月組トップ娘役として5年目を迎えている愛希さんは今や「影のトップ」と言われているほどずば抜けた実力と存在感があります。

群舞の中心でアンサンブルを引き連れて踊っても、一人で銀橋を歩くだけでも、客席を黙らせてしまう説得力は娘役を超えて一人の舞台人として格の違いを見せつけています。

ジェンダーレスな魅力を発揮するダンサーたちでストレス発散!

宝塚には103年の歴史があるので、今回ご紹介した他にもダンサーと呼ばれる生徒さんはOG・現役含め大勢いらっしゃいます。

宝塚を受験する女子の多くは幼少期からのバレエ経験があるようですが、水夏希さんのようにそうでないのにダンサーと呼ばれるスターさんもいらっしゃいます。

男役・娘役という役割を超えて一人の表現者として自在に美しく体を操るダンサーは、見ているだけで爽快な気分になりますよね。

「ダンサー」と一言で言っても、得意とするジャンルもそれぞれですし、身体能力が高いタイプと、リズム感に優れているタイプ、全身をくまなく使って世界観をしっかり表現できるタイプなど、いろいろなタイプがあるように思います。

そのうちのどんなダンサーがお好みなのか、いろいろな組のいろいろなショーを観劇してぜひお気に入りのダンサーを見つけてみてください

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