花組の娘役、華耀きらりは卒業が惜しまれる娘役の鑑

宝塚歌劇を代表する娘役で、「カリスタの海に抱かれて / 宝塚幻想曲」で卒業を発表している花組の華耀きらりさん。ますます活躍が期待されていただけに残念ですが、最期の日まで応援できるよう、今回は華耀きらりさんの魅力をご紹介します。

宝塚歌劇を代表する娘役で、「カリスタの海に抱かれて / 宝塚幻想曲」で卒業を発表している花組の華耀きらりさん。

舞台上のお衣装の着こなしや小物に至るまでのセンスが素晴らしく、きらりさんが隣にいるだけでどんな男役もかっこよく見える、まさに宝塚歌劇の娘役の鏡です。

昨年はバウホールでのヒロインも務め、ますます舞台での活躍が期待されていただけに退団はとても惜しいですが、最期の日まで華耀きらりさんを応援できるよう、彼女の魅力を改めてまとめてみました。

宝塚・華耀きらりさんは生粋の花組娘役

華耀きらりさんは、2002年に初舞台を踏んだ88期生。同期には、元花組トップスターの桜乃彩音さんや、宙組トップスターの朝夏まなとさんがいます。花組に配属されて以降、ずっと花組で舞台を務めてきた生粋の花娘。まさに花組の娘役らしい可憐さと、強さと男役を立てる姿勢を体現する数少ないジェンヌさんです。

昨年惜しまれつつ退団した桜一花さんや、花野じゅりあさんと3人並んでいる姿は絵画のように美しく、まさに世の女性の憧れそのもの。自分自身を磨きつつも、寄り添う男役さんを素敵に見せる…という、宝塚の娘役ならではの難しい部分を美しく魅せることの出来るのが花組の娘役。

控えめだけれど埋もれることはなく、何時見ても美しく…。「男役10年」と言われますが、それは娘役も同じで、年次を重ねた娘役さんには、フレッシュな娘役には出せない魅力がたくさんあります。その筆頭であった華耀きらりさんが退団するということで、悲しみにくれているファンも多いです。最期の日まで、華耀きらりさんらしい素敵な笑顔で私たちを包んでくれることでしょう。

では、華耀きらりさんがこれまでに演じてきた役から、彼女の魅力を紐解いていきます。

バウホール公演ヒロインでは、華耀きらりの娘役力が光る

華耀きらりさんは、昨年のバウホール公演「ノクターン-遠い夏の日の記憶-」でヒロインに抜擢。95期の柚香光さんの相手役でした。小劇場公演に限らず、上級生の2番手というのはありますが、上級生のヒロインというのはとてもめずらしいもの。強い女性の役かといえばそうではなく、主人公と、その父から同時に想いを寄せられるヒロインを、女役としてではなくまさに「娘役」として純真可憐に演じていた姿が印象的でした。

ツルゲーネフの初恋をモチーフにした作品で、文学的な香りのなか存在するヒロインを的確に演じたのは、娘役としてのキャリアがある華耀きらりさんだからでしょう。真っ白なドレスが本当にお似合いで、まさに「可憐」の一言に尽きる名演技でした。トップ娘役の皆さんと比べても、抜きん出たヒロイン性をお持ちのことに驚いたものです。恋を知った少女のゆらぎを、娘役として見事に表現していました。

このヒロイン性・少女性は、「エリザベート」で演じたエリザベートの姉・ヘレネ役でも見られました。

フランツ・ヨーゼフ皇帝に選ばれなかった少女として、面白く描かれることのあるこの役ですが、華耀きらりさんは内気で、おとなしいヘレネを作り上げました。あの場面では、ヘレネを思わず追いかけ、感情移入してしまうほどの完璧な演技だったと思います。もしかしたら、華耀きらりさんは何を演じてもその娘役力でヒロインにしてしまう、天性の役者なのかもしれません。

可憐でパワフルなダンスナンバーで魅せる、花組・華耀きらりの魅力

ただそそとして可愛らしいだけがきらりさんの魅力ではありません。蘭寿とむさんの退団公演「TAKARAZUKA ∞夢眩」では、世界的ダンサーであるケント・モリさんの激しいダンスナンバーがありましたが、華耀きらりさんはそこに娘役ながらに参加。

ハードな場面に娘役が参加する時、男役と同じく「かっこ良く」踊ることが多いのですが、この場面においての華耀きらりさんは違いました。同じ振付なのに、娘役としての可憐さを残していたのです。まさに、10年以上宝塚の娘役として生き、自然な呼吸が身についていたからこそなせる技でしょう。

娘役らしいドレスのダンスだけでなく、かっこ良くも、華麗で可憐なダンスができる表現力もまた、彼女の魅力なのです。

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