-宝塚の劇場には医務室がある!-ボン乃セリ美のコラム『特急乗るなら観劇増やす』第2回

観劇歴19年のライター・ボン乃セリ美のコラムになります。第2回はヅカファン憧れの聖域・SS席にて体験したセリ美の医務室事件をお送りします。SS席席と言えばスターさんから直接浴びせられる視線やウインク、投げキッスなど、俗に言う「一本釣り」のターゲットエリアとなります。SSでなくても前方席に座っていればそれはもう闘い。タカラジェンヌさんとファンの激闘の場なのです。数々の激闘に負け続けてきたボン乃セリ美のイチオシ体験を語ります。


第2回 宝塚の劇場には医務室がある!~紅子、ロイヤル化計画決まる~

星組で「うたかたの恋」決まりましたね。

紅さんのルドルフ…ちょっと、いや、だいぶ想像しにくいところですが、あの爆笑王が一体どこまでロイヤル化してくれるのでしょうか。逆に楽しみ。

参照:【速報】宝塚星組『うたかたの恋』公演決定!中日劇場最後の公演を飾るのは紅ゆずる×綺咲愛里コンビ

 

マリーはさぞかし美しいのでしょうが、あーちゃんのどうにも隠し切れない色気が滲み出てしまわないか心配です。

でもまあ、なんだかやけに色っぽいマリーもまた新鮮か。

 

 

近年、マリーの本物の遺書なんかも発見されたりして、私たちヅカファンにもロマンが広がりましたね。

各組まんべんなく…というよりは、「好きな組(ていうか水夏希様)に一球入魂スタイル」の私ですが、うたかたの恋はタカハナ、オサさん&彩音ちゃんで観劇しました。映像では凰稀かなめさん&みりおんも。

 

 

何度も再演されている人気作なので、例に漏れず私も大好物です。

 

え?好きな場面ですか?そうですねえ…

 

最後の舞踏会でジャン・サルヴァドルがブチギレ妃殿下を振り回して豪快に踊るところでしょうか。あんなワルツ、なかなか見られませんよ。

あと、殿下が執務を終えてマリーが待つ自分の部屋に颯爽と戻ってくる感じも、仕事を終えて自宅に戻ってきたメンズって感じでグッときますね。

 

 

冷静に考えると、奥さんがいながら浮気しまくって挙句の果てに小娘と一緒に心中ってかなりゲスい殿下なんですが、そのゲスさをロイヤリティな高貴さで一切かき消すところがトップさんの腕の見せ所ってとこですな。

 

第2回 宝塚の劇場には医務室がある!~SSという聖域に足を踏み入れるということ~

 

さて、ヅカファンの皆さん。

 

劇場においてSS席というのはヅカファン人生のうちに何度か経験してみたい憧れの聖域ですが、自分史上最高の良席ってどこでした??

 

え?私?

 

実は、貸し切り公演で1等賞の「次回公演のSS席ペアチケット」が当たったことがあり、朝海ひかるさん時代の雪組さんを母と一緒に1列ドセンターで観たことがあります。

 

 

なんかもう眩しくて眩しくて、照明が眩しかったのかスターさん達自身が発光していたのか理由はよく分かりませんが、完全に目が潰れてしまって記憶がぶっ飛び、ほとんど覚えておりません。

他にも、水夏希様を懸命に愛している時期は「3列以前でしか観ない」というとんでもない信念を抱えておりまして(独身&実家住みの強み)、たとえ最上手 or 最下手であろうとも基本的には1~3列目で観てまいりました。

すると、そのエリアにつきものなのが一本釣り。

 

 

まさにこの画像は一本釣り中のずんちゃんですが、このずんちゃんの指先側にいる人は即死中ですね。

 

こんな即死体験、したことある方ー?

 

 

一本釣りというのは非常にタチの悪い必殺技でして、まさに読んで字の如く必ず殺せる技なのですが、たとえそれほど興味のないスターさんでも釣られてしまったら最後、重篤な恋の病に罹ってしまいます。

 

 

そしてスターさんもそれを知っていて釣りに釣り、一人ずつだが確実にファンを増やしていくという姑息な技です。

 

私がガチモードで観劇していた頃は今ほど生徒さんたちが頻繁に一本釣りをしてこなかったので、一本釣りのターゲットにされるという幸運には滅多に与かれませんでした。

そんな時代に、私はとんでもない体験をしてしまったのです…

 

第2回 宝塚の劇場には医務室がある!~なんでも完備している宝塚劇場(マロングラッセも)~

 

演目はそう、『La Esperanza/TAKARAZUKA舞夢!』。

当時宙組だったミズ様が花組に特出した公演です。

 

 

特出、いいですよねえええ。

通常ではありえないスターさん同士の絡み、同期生の絡み…ご贔屓がよそ様の組に出張して温かく迎えられている様子…

 

 

それはさておき、その『TAKARAZUKA舞夢!』内でのとある場面。タキシードの場面です。

 

そこでは春野寿美礼さん、水夏希様、霧矢大夢さん、彩吹真央さんらスターさん達がキザりにキザって大網を広げて東京宝塚劇場の全2065席を一網打尽に地引き網漁をしてくる場面なのですが、最終的にはその方々がドドドドッと銀橋に並び、前方席はもう入れ食い状態となります。

 

私は最前列で観劇していました。

その時は少し風邪気味だったことを覚えています。

 

 

ムラでも何度か観ているし、東京でも別にMy初日ではない。釣りのターゲットになるかもしれない可能性は重々承知でした。

 

でもその頃の一本釣りなんて、全ツなどの客席降りでトップさんが大サービスでお客さん一人一人を見つめてくる時くらいしか目にすることはありませんでした。

 

 

さて、黒タキでイケメン連中が私を殺す気満々で銀橋に集まってきたとき。

 

もう誰の釣り糸かも分からないほどたくさんの餌が投げ込まれ、私は投げ込まれ続ける餌を片っ端から丸呑みして血圧が急上昇、なんと意識が遠のいていくではありませんか!

 

 

 

…こ…これが気絶…!!

 

よくマイケルジャクソンなど大スターのコンサートで熱狂しすぎて気絶して運ばれていく女性がいますが、「これのことかぁぁぁぁ!!」とそのとき悟りました。

 

 

アカ---------ン!!!!!!

 

ここで気絶してなるものか!!!

この場面のために大枚はたいてこのチケットを手に入れたんだ!!!

そのために私は日々労働をしてきたのではないのか!シトワイヤン!!

オサさんが蝶ネクタイをほどくまでは倒れられない!!!

 

 

私はもうその気持ちひとつで己の体をコントロールしていたように思う。

人間、本気になれば気絶もコントロールできるということですね。

 

猛烈な吐き気と闘いながらも、目の前にいるスターさんにそんな現状を絶対に悟られてはなるまいと笑顔で銀橋を見上げる。

 

目の前には彩吹さんがいて、瀕死の私にとどめを刺そうと凶器の眼差しで見つめてくる。

 

 

彩吹 VS セリ美

 

 

 

両者どちらも譲らず、宝塚史に残る激闘であったと回想する。もしかしたら宝塚の殿堂のどこかに記録が残っているかもしれない。

 

 

そんな一騎打ちをしている間にオサさんが蝶ネクタイを華麗にほどき、暗転。

セリ美、ゴールに倒れ込むように劇場床に倒れ込む(本当に倒れ込んだ)。

 

 

 


出典:写真AC

 

 

 

四つん這いで這いつくばってスタッフさんの元に辿り着き、体調不良を訴える。

スタッフさんに支えられながら、劇場内のとある小部屋に搬送。

 

 

 


出典:写真AC

 

 

 

なんと、そこは東京宝塚劇場の医務室!!!

簡易ベッドが置いてあり、優しいスタッフさんが付き添ってくれていました。

きっと大劇場にも医務室はあるのでしょうね。

 

しかし、こうしている間にも私の貴重な最前列が空席となっている…!
こんなところで悠長に英気を養っている場合ではない!

ロケットの数分間のうちになんとか回復して公演に戻らねば…!

 

まるで出演者目線のような根性を見せて2~3分のクールダウンでスタッフさんに一言。

 

私、(戦場に)戻りますッッ!!!


出典:写真AC

 

 

私の尋常でない殺気を感じてか、スタッフさんは優しく私のその意思を尊重してくだすった。

もはや私にはそのスタッフさんがマロングラッセにしか見えていなかった。

シャワーキャップみたいなやつも間違いなく被っていた。

 

そして、周囲から「さっき四つん這いで出ていったのにもう戻ってきた…」と不審がられながら、ロケット明けの場面にはまた笑顔で最前列に座っていました、とさ。

 

第2回 宝塚の劇場には医務室がある!~ゆみこさんに二度殺される~

 

そういえばゆみこさんにはこの他にもものすごくとんでもない一本釣りをされたことがありました。

その時は3列目くらいだったのでちょっと油断していたら、

 

あれ…?ゆみこさん私を見ている…?え?わたし?ほんとにわたs…

 

殉死。

 

バチコンウインク砲が私に向かって発射されていました。

 

 

ゆみこさん。劇団史上最も悲運なスターさんとなってしまい、いまだにそのショックは私の心の中に小さな棘となって疼きます(©不滅の棘)

今も変わらずあなたが大好きです。

 

 

と、なぜかコラムの中心でゆみこさんに愛を叫んだところで。

 

出演者も観客も、命がけの闘いが繰り広げられている。それがSS席。

 

あの聖域には魔物がいるんだぜ…

そして今日もまた兵庫と日比谷で聖戦が繰り広げられている。

 

体調は万全にして臨むべし。

これから初めて劇場前方での観劇が待っているという方は、どうぞ健康第一でお過ごしくださいね。

医務室をちょっと覗いてみたい気持ちも分かりますが、必死に獲得した貴重なチケット、1分1秒をも無駄にできませんものね。

 

それでは、マイヤーリンクに狩りに参りますので、第2回のコラムを終わります。
次回は「街中でタカラジェンヌさんに遭遇した場合」をお送りします。

 

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