東北楽天イーグルスの歴代ドラフト1位選手のエピソードまとめ

東北楽天ゴールデンイーグルスは今年2016年で球団創設12年目を迎えました。高校時代から活躍を見せ、ドラフトで話題となった選手がたくさんいる楽天。本日はかつてドラフトで話題となった楽天の選手たちをピックアップして特集します。

2016年に球団創設12年目を迎えた東北楽天ゴールデンイーグルス。球団創設からこれまでの歴史をたどっていくと、2013年の日本一達成をはじめ、本当に数多くの名シーンがよみがえってきます。

日々、ファンにたくさんの夢と感動を与えてくれる楽天の選手たち。今回は、かつてドラフトで話題となった楽天の選手たちをピックアップしていこうと思います。

次世代の怪物として注目! 2006年高校ドラフト1巡目指名 田中将大

楽天のドラフトで話題になった選手といえば、やはり「マー君」こと、田中将大選手でしょう。駒大苫小牧として夏3連覇がかかった第88回全国高等学校野球選手権大会の決勝で、早稲田実業の斎藤佑樹投手(現・日本ハム)と熱い投手戦を繰り広げたことは、今もなお名場面として語り継がれています。

この試合は延長15回を終えても決着がつかず、37年ぶりに引き分け再試合となったことも話題となりましたね。翌日行われた再試合で早稲田実業が優勝することとなりますが、この時の最後のバッターだったのもマー君でした。

高校時代のマー君というと、やはりここまでにお話ししてきた「高校3年生の夏」のことが話題になりがちですが、その前年に駒大苫小牧が夏2連覇を果たした夏の甲子園から話題の投手として注目されていました。

この大会では、「25回3分の2」とチームで最も多いイニングを投げており、勝利に大きく貢献しています。決勝の京都外大西戦にも登板し優勝投手となっていますが、この時の最後の打者に投じたストレートの球速が、高校2年生としては史上初となる150km/hをマークしたことも話題となりました。

高校2年生でありながら、堂上直倫選手(現中日ドラゴンズ)とともに「AAAアジア野球選手権大会」の日本代表に選出され優勝も果たしているほか、高校3年生の時には日本高校野球選抜としてアメリカ遠征にも参加しています。

高校3年間で公式戦57試合に登板し35勝3敗、329回3分の2イニングを投げ、防御率はわずか1.31という驚異の数字を残しています。この数字だけを見てもマー君のすごさがよく分かりますが、もう一つ押さえておきたい数字があります。

それが「奪三振数」。かつて怪物と呼ばれた横浜高校の松坂大輔投手(423奪三振)を上回る、458の三振を奪っており、次世代の怪物として大きな注目を集めていたことは言うまでもありません。

2006年のドラフト会議は、高校生のみを対象としたドラフト制度が導入されていた年で、田中選手は、東北楽天ゴールデンイーグルスのほか、北海道日本ハムファイターズ、オリックス・バファローズ、横浜ベイスターズから1巡目指名を受ける形となりました。

抽選を経て楽天が交渉権を獲得し、契約金1億、年俸1500万という最高額で契約を交わしていることからも、球団の期待の高さを伺うことができます。こうして、マー君は駒大苫小牧のエースから、楽天イーグルスのエースとして大きく成長していきます。

圧巻の奪三振ショー! 2013年ドラフト1位指名 松井裕樹

現在は楽天の守護神として活躍する松井裕樹選手もまた、高校時代に甲子園を沸かせた投手の一人と言えます。松井選手が注目を浴びる大きなきっかけとなったのは、高校2年生の夏に出場した第94回全国高等学校野球選手権大会で見せた奪三振ショー。

1回戦で対戦した今治西高校の打者に対し、大会史上最多となる10連続奪三振と1試合22奪三振を記録し話題を呼びました。また、2回戦の常総学院戦では19の三振を奪い、板東英二が持っていた2試合合計での最多奪三振記録を更新、史上5度目となる2試合連続の毎回奪三振記録も樹立しています。

3回戦の浦添商業戦では8回の6連続三振を含む計12奪三振、準々決勝の光星学院戦でも15奪三振を奪うなど、縦に大きく変化するスライダーを武器に三振の山を築き、板東英二・斎藤佑樹に次ぐ、歴代3位の大会通算奪三振記録を樹立する形となりました。

坂東・斎藤両投手は引き分け再試合を含む6~7試合を通じた三振記録であるのに対し、松井投手はわずか4試合でこの記録を打ち立てていることからも、彼がいかにすごいかということがわかると思います。その後3年生になってからは、激戦と呼ばれる神奈川大会を勝ち抜くことができず、甲子園のマウンドへ再び戻る夢は叶いませんでした。

高校最後の夏の神奈川大会準々決勝では横浜高校と対戦、10奪三振の力投、自己最速の149km/hをマークするなど粘り強いピッチングを見せますが、淺間大基選手・高濱祐仁選手(いずれも現・日本ハムファイターズ)に本塁打を浴び、松井選手にとっての夏が終わります。

同年8月には「第26回AAA世界野球選手権大会」の日本代表に選出され、予選1次ラウンドの台湾戦、2次ラウンドの韓国戦、決勝のアメリカ戦で先発を務め、国際大会でも抜群の存在感を見せつけました。

2013年10月に行われたドラフト会議では、この年最多となる5球団(東北楽天ゴールデンイーグルス、福岡ソフトバンクホークス、北海道日本ハムファイターズ、中日ドラゴンズ、横浜DeNAベイスターズ)から1位指名を受け、抽選の結果、楽天が交渉権を獲得することとなります。

当初は、プロを志望するか進学するかその動向に注目が集まっていた松井選手ですが、プロ志望表明後は1位指名候補として彼の名前を上げる球団スカウトも多く、近年でも特に注目されたドラフトであったと言えるかもしれません。

当時、楽天の監督だった星野仙一氏は松井投手を田中のような攻撃的なタイプであると分析し、「田中、則本(2012年ドラフト2位)に次ぐような、いい素材が入ってくれた」と語っています。

「東北だけではなく、日本中の野球ファンを魅了してくれると思う」という言葉からも、当時の期待の高さがものすごいものであったと推測することができます。

彼がつけている背番号1には、自分の野球の原点である高校野球で長くつけさせてもらった背番号でスタートしたいという思いが込められているのだそう。2015年シーズンにクローザーに転向してからは、楽天の守護神という大役を任されています。

センバツで魅せた力投! 2014年ドラフト1位指名 安樂智大

済美高校の2年生エースとして甲子園の地で好投を見せた安樂智大選手。2年生の春に第85回記念選抜高等学校野球大会に出場、全5試合に先発登板しています。初戦の広陵高校戦で延長13回を投げきり、全5試合で46イニングを投げ、三振を37個奪い、防御率2.35という成績を残しています。

初戦で152km/hをマークしたことや、総投球数が772球に上ったことも話題となりました。同年夏にも甲子園出場を果たし2試合に登板したほか、大会後に行われた「第26回AAA世界野球選手権大会」では日本代表に選出され、予選1次ラウンドのベネズエラ戦で16の三振を奪い無四球完封勝利を挙げています。

2次ラウンドのキューバ戦でも登板し、8回を10奪三振無失点という安定した投球を見せ、本大会の最優秀防御率と最高勝率を記録しています。またプロ野球で言う「ベストナイン」にあたる「オールスターチーム」の先発投手にも選ばれています。

その後は故障に悩まされ、投げられない日々が続きました。高校3年生の夏の地方大会1回戦で、およそ300日ぶりとなる公式戦登板を果たし完封勝利を収めます。その後3回戦にも登板し、9回11奪三振の好投を見せますが、4失点を喫しチームは敗退してしまいます。

高校最後の1年は、悔しい思いをすることも多く思うような活躍ができなかった安樂選手ですが、2年生春の選抜大会でのピッチングを評価するスカウトの声もあり、ドラフト指名への期待が高まっていました。

2014年10月に行われたドラフト会議では東北楽天ゴールデンイーグルスのほか、東京ヤクルトスワローズにも1巡目で指名され、その後の抽選で楽天が交渉権を獲得することとなります。

楽天の山下スカウトは、2013年の選抜でのピッチングを見た瞬間に安樂選手を獲りたいと思っていたそうで「あの体に惚れた」と語っています。185cmを越える長身から繰り出されるストレートは最大の魅力であり、そこを極めてほしいとも話しています。

将来的には、楽天のエースとしてだけでなく、12球団を代表するエースとして期待を寄せられています。当初、2年間は2軍での育成という方針が打ち立てられていたものの、2015年の10月に1軍登録、その後ソフトバンク戦で初登板・初先発を果たし、6イニングで被安打2、奪三振4、与四球5、無失点で見事初勝利を飾っています。

高卒の新人投手が初登板で初勝利を挙げたのは、ソフトバンクの武田翔太投手以来18人目となる快挙で、楽天としても球団初となりました。2016年シーズンは8月17日現在でまだ登板はないものの、少しずつ1軍での活躍機会は増えてくるのではないかと推測されます。これからの活躍が楽しみな投手です。

抜群の身体能力! 2015年ドラフト1位指名 オコエ瑠偉

ナイジェリア人の父と、日本人の母を持つオコエ瑠偉選手。彼もまた高校時代に甲子園を賑わせた選手の一人です。オコエ選手が大きく注目されたきっかけとなったのは、高校3年生の夏、100周年記念となった第97回全国高等学校野球選手権大会で見せた身体能力の高さでしょう。

東東京都大会で25打数11安打、打率.440をマークし、1本塁打6打点、6盗塁の活躍を見せたことから、甲子園でも注目選手としてピックアップされていました。しかし、数値だけでは分からないオコエ選手の凄さを、甲子園という地で目の当たりにすることとなります。

初戦の高岡商業戦で1回に一塁強襲のヒットを放ちますが、一瞬の隙をつき、持ち前の走力で単打を二塁打にしたことで場内は大きく湧き上がりました。3回には、49年ぶり2人目となる1イニング2本の三塁打を記録するなど、この試合では特にも「走」と「攻」での活躍が光りました。

3回戦の中京大中京戦では、初回にチームが2アウト満塁のピンチを背負います。ここで打者が放った打球は、誰もがセンターオーバーだと思うような鋭く大きな当たりでした。しかし、この打球を50m5秒9という快速を飛ばし、オコエ選手が見事にキャッチ。

抜けていれば走者一掃のタイムリーとなっていたヒット性の当たりを華麗にキャッチしたオコエ選手には大きな拍手が送られ、しばらく鳴り止むことはありませんでした。準々決勝の興南戦では9回2アウトから決勝2点本塁打も放ち、「走・攻・守」の3拍子が揃った高い身体能力を武器に甲子園を大いに沸かせ、抜群の存在感を見せつけました。

高校3年生までは、甲子園行きの切符をなかなか獲得できなかったオコエ選手ですが、2年生春の都大会ではすでにベンチ入りを果たしており、1番センターで初スタメンとなった國學院久我山戦でいきなり高校1号となる初回先頭打者本塁打を放つなど、この頃から高い身体能力は健在でした。

同年夏は2年生ながらレギュラーの座をつかみ、チームは都大会では準決勝で帝京高校に敗れたものの、オコエ選手は22打数12安打、打率.545、1本塁打5打点1盗塁の大活躍を見せ、チームの勝利に大きく貢献しています。

秋の大会でも打率.417をマークしており、全国大会への出場機会はないものの、抜群の身体能力は間違いなくプロのスカウトからも注目されるようになっていました。3年生の夏は前述のような活躍を見せたものの、小笠原慎之介・吉田凌というWエースを擁し優勝した東海大相模に準決勝で敗れています。

その後行われた「WBSC U-18ワールドカップ」では日本代表に選出され、隙を突いた好走塁や好守が光り、最優秀守備選手にも選出されています。

2015年10月に行われたドラフト会議では、平沢大河(千葉ロッテマリーンズ入団)の抽選に外れた東北楽天ゴールデンイーグルスに1巡目で指名されることとなります。

星野球団副会長が高く評価していた平沢大河選手を指名することができなかった楽天が、次の1位候補として誰を指名するのかに注目が集まるなか、オコエ選手の名前がアナウンスされた際には「お~」という歓声が会場に響き渡りました。

センターラインを守れる若い選手がほしかったという梨田監督も、「オコエ選手を取れたのは非常に大きい」と語っており足の速さや守備範囲の広さを高く評価しています。

高卒新人選手としては球団初の春季キャンプ一軍スタートを果たし、オープン戦での粘り強い打撃や守備を評価され開幕一軍入りを果たすなど、プロ入団後も話題が絶えず、楽天の将来を担う重要な選手として、これからの成長・活躍を期待されています。

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才能が開花するタイミングは人それぞれ

今回ご紹介した4選手のように、楽天イーグルスにも高校時代から活躍を見せ、ドラフトで話題となった選手がたくさんいます。また、銀次選手や美馬選手、則本選手や茂木選手をはじめとして、1位指名ではないものの、チームの勝利に貢献する活躍を見せている選手もたくさんいます。

彼らのプロ入団前にスポットを当ててみると、また新たな発見があるかもしれません。東北楽天ゴールデンイーグルスのチケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。

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