【小栗旬主演】ヤングフランケンシュタインと原作との違いは??

2017年にヤングフランケンシュタインというミュージカルが小栗旬さん主演で上演されます。これは1930年代の古典的なホラー映画の名作フランケンシュタインのパロディの作品です。祖父のフランケンシュタインと同様に醜い怪物を作ってしまったフレデリックが怪物を町に放し大騒動になります。怪物は大暴れしてフレデリックを困らせますが最後は自分の脳みそを与えることで言葉を話せるようになり普通の人間のように恋人を得てめでたく終わるという原作とは真逆の話になっています。ブロードウェイでは2007年に上演されトニー賞3部門にノミネートされています。

ヤングフランケンシュタインはパロディ劇のミュージカル


(画像:フリーイラストAC)

小栗旬が主演を務める注目舞台「ヤングフランケンシュタイン」。フランケンシュタインといえば四角い顔に縫い目のあるモンスターのことですね。アニメや映画やTVでも活躍している世界で最も人気のあるモンスターですが、このモンスターは一体いつごろから知られているのでしょうか。

舞台のあらすじ


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フランケンシュタインは1818年にイギリスでメアリー・シェリーが出版したホラー小説「フランケンシュタイン」に登場する怪人です。
このメアリー・シェリーの小説は映画の黎明期に数多く映像化されました。1931年に「フランケンシュタイン」という映画が作られて以来、その後も「フランケンシュタインの花嫁」や「フランケンシュタインの復活」など一連のホラー映画が作られています。コメディ作家のメル・ブルックスは、こうしたホラー映画の名作をパロディにしたヤングフランケンシュタインという映画を製作しました。これは2007年にブロードウェイでミュージカル化されています。

あらすじ

抱腹絶倒のドタバタ劇で、笑いの要素で一杯です。ミュージカルの始まりはトランシルバニアで怪物を生み出し村中を混乱させた、マッドサイエンティストのビクター・フォン・フランケンシュタイン博士の葬儀からです。
村の人は彼が死んだことを喜んでいましたが、城を相続する孫息子の存在を知り、フランケンシュタイン家の使者ファルクスタインがボルチモアに住んでいるフランケンシュタイン家の末裔の脳外科医であるフレデリック・フロンコンスティンのところに向かいます。
彼はフランケンシュタインという自分の名を嫌って、フレデリック・フロンコンスティンと名乗っていました。彼は婚約者エリザベスがいるのでトランシルバニア行きに気乗りがしなかったのですが強硬に連れていかれてしまいます。

トランシルバニアのフランケンシュタイン家には、ぎろぎろした目の奇妙な風貌の家僕アイゴールや老家政婦のフラウ・ブリュッハー、若いセクシーな小間使いのインガがいました。
インガは積極的でフレデリックを誘惑しようとします。フレデリックには婚約者がいるので最初は拒みますが、だんだんに圧倒されていきます。そんな時フレデリックは祖父ビクターがモンスターを造った実験記録を見つけ、自分も実験してみたいと思うようになりました。
彼はアイゴールと大男の遺体を墓地から盗みだし優秀な頭脳も捜すようにアイゴールに命じますが、アイゴールが盗んできた頭脳は精神異常者のものでした。それを知らずにフレデリックが作ったモンスターは狂人そのもので、屋敷を飛びだしてしまいます。青い顔の巨大な怪人の姿を見て村中は大騒ぎになりました

あとはおかしなモンスターが大暴れ。バイオリンでフレデリックにおびきだされてタップダンスを踊ったりと観客を笑わせます。
警官に捕まって留置場いきになりますがなんとかそこから脱出すると今度はフレデリックの婚約者、エリザベスを誘拐したりします。するとエリザベスはモンスターの強さに惚れてなんと恋人同士になってしまいました。
それを見たフレデリックは自分も浮気した反省もあって頭脳の一部をモンスターに移植してやります。モンスターは人並みに口がきけるようになって恋人も出来、めでたしめでたしと話は終わっていきます。そんなユーモアにあふれた劇をヤングフランケンシュタインのブロードウェイ・ミュージカルはコミカルにテンポよく描いています。

原作のフランケンシュタインとの違いは?


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ヤングフランケンシュタインのブロードウェイ・ミュージカルは原作の「フランケンシュタイン」のパロディなので話の内容は真逆です。原作は暗いゴシックホラーでビクター・フランケンシュタインが自らの体験を語るという展開になっています。

あらすじは 名家出身で科学者を志す青年フランケンシュタインが”生命”というものへの探求心が高じ狂気に満ちた情熱で人造人間を完成させるものです。
けれど誕生した人造人間があまりに醜かったのでビクターは怪物を捨てて逃げてしまいます。その怪物には大きな強い体だけでなく優れた知性もあったのですが外見の醜さゆえに人間たちから忌み嫌われます。彼は孤独と戦いながら”父親”のフランケンシュタインの後を追うのでした。
怪物は一人でいることに耐えられず自分の伴侶を作れとフランケンシュタインに迫ります。けれど怪物を増やすことを望まないフランケンシュタインに拒まれ絶望した怪物はフランケンシュタインの友人や妻を殺してしまいます。フランケンシュタインは復讐に燃えて今度は逆に自分が怪物を追いかけるのでした。けれど北極海まで追い続けるとついにそこで力尽きてしまいます。
するとそこに怪物が現れその遺体の前で大声で吠えて嘆き悲しみ自らの体に火をつけて北極海の彼方へと消えるのでした。”父親”のフランケンシュタインから名前すら与えて貰えなかった悲しいクリーチャーの最期は一つの愛情劇として単なるてホラー小説を越えた名作となりました。

1994年にフランシス・フォード・コッポラがプロデュースした映画ではロバート・デ・ニーロが怪物を好演し”父親”フランケンシュタインの愛を得ようともがきながら白い北極海の雪原をさまよう姿が哀れをそそっています。原作者メアリー・シェリーの生きた時代は近代産業が始まり人間の能力が無限大であるように錯覚された時期で、それがこうしたモンスターの物語を生む背景にあったと言えます。
メル・ブルックスは原作をオマージュとして軽快な爆笑劇ヤングフランケンシュタインという作品を作ったのでした。

ブロードウェイ版の違い


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ヤングフランケンシュタインは映画を徹底的にパロディ化したことでたくさんの映画ファンやコメディファンに親しまれる作品となっています。
お色気シーンも満載でブロードウェイでのミュージカルではボルチモアからやってきたフレデリックを小間使いのインガが誘惑して歌いながら足を絡ませたり、インガがフレデリックをベッドに誘う場面では二人のベッドが天井へと上がっていったりと観客を沸かす演出が工夫されています。
モンスターとエリザベスが恋仲になったり、おかしな声を張り上げてタップダンスを踊ったりととにかくコミカルで原作のあらすじとは違ったエンターテイメント作品になっています。

日本では2017年8月から東京の国際フォーラム、9月から大阪のオリックス劇場で小栗旬さん主演で上演されます。他のキャストはビクター・フォン・フランケンシュタイン博士役に宮川浩さん、村の刑事役にムロツヨシさん、おかしなアイゴール役には賀来賢人さんが決まりました。またセクシーなインガ役では瀧本美織さんが登場します。
小栗旬さんは演出と日本語版の台本を手掛ける福田雄一さんから「ミュージカルやらない?」と誘われて気軽に承諾しましたが歌も踊りも大の苦手で後で非常に後悔した、と笑いながらコメントしています。
小栗旬さんのこれまで演じてきたキャリアを考えるとフレディック役も完璧に演じてくれそうで期待以上のミュージカルです。

まとめ

ミュージカルヤングフランケンシュタインは不気味なクリーチャーを描いた原作とは違ったコミカルな娯楽色の強い作品なので誰が見ても楽しめます。モンスターがタップダンスをフランケンシュタインと踊るシーンは圧巻です。

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