コクーン歌舞伎『四谷怪談』のあらすじと時代背景

渋谷のシアターコクーンで開催されているコクーン歌舞伎の第十五弾『四谷怪談』。夏の定番である『四谷怪談』のあらすじと、その時代背景を紹介していきます。

渋谷のシアターコクーンで開催されているコクーン歌舞伎の第十五弾『四谷怪談』。鶴屋南北作の歌舞伎狂言として有名な東海道『四谷怪談』ですが、現在では歌舞伎狂言というよりも怖い話の怪談のほうが有名かもしれません。

歌舞伎としての歴史は古く、1994年のコクーン歌舞伎の幕開けとして選ばれ、演じられた東海道『四谷怪談』。その後、コクーン歌舞伎の第七弾でも『四谷怪談』は上演されました。そんな『四谷怪談』は、怪談の中では一位、二位を争うぐらいに有名なものではないでしょうか。夏の定番である『四谷怪談』のあらすじと、その時代背景を紹介していきます。

歌舞伎と『四谷怪談』の時代背景

怪談として有名な『四谷怪談』は、元禄時代に起きたといわれている事件をもとに作られた創作話です。文政10年、町年寄のふたり、孫右衛門と茂八郎が幕府に提出した報告書がもとになっています。しかし、不思議なことにこの報告書は、鶴屋南北の歌舞伎狂言東海道『四谷怪談』の上演から2年後のものなのです。この報告書については、鶴屋南北の歌舞伎狂言をもとにした事件が起きたのか、歌舞伎狂言の宣伝として嘘の報告がされたのか、真相はわかっていません。鶴屋南北がもとにした元禄時代の事件も、本当にあったかどうかは定かではなく、ストーリーも大まかな物は同じですが、色々なパターンがあり、謎のある怪談話です。

歌舞伎『四谷怪談』あらすじ

歌舞伎の東海道『四谷怪談』は、元塩冶藩士である四谷左門の娘、岩とその婿養子である伊右衛門の話です。伊右衛門は公金横領を働き、それを理由に妻の岩と別居させられることになりました。伊右衛門は、妻の岩との復縁を左門に訴えますが、逆に後期の雨量についてとがめられます。

妻の岩との復縁や公金横領について邪魔な左門を、伊右衛門は辻斬りに見せかけて殺してしまいました。同じ場所で、岩の妹、袖に横恋慕している薬売りの直助が、袖の夫を殺害しています。彼らの死体を発見した岩と袖に、伊右衛門と直助は敵を取るといい、伊右衛門は岩と復縁、直助は袖と一緒に暮らすことになりました。

伊右衛門のもとに戻った岩は産後の肥立ちが悪く、寝込むようになり、伊右衛門はそれをうとましく思い始めます。その頃、伊右衛門は上司の孫である梅に気に入られ、上司にもぜひ婿にと望まれます。邪魔になった岩に、上司は薬を贈りますが、その薬のせいで岩の顔がただれてしまい、二目と見られないものになったのです。

また、伊右衛門は岩と離縁するために不義密通を仕立て上げようとしましたが、岩のただれた顔のおかげでそれはかないませんでした。伊右衛門の計画を知った岩は、もがき苦しみながら死んでいきます。伊右衛門は岩の死体を強盗犯の死体と一緒に板にくくりつけて川に流し、上司の孫と婚礼を上げるのです。婚礼の晩、幽霊を見た伊右衛門は恐怖で錯乱し、妻の梅と上司を殺害していまいます。姉の敵を取るということで、体を直助に許した妹の袖は、夫が生きていることを知り、不定の罪の意識から自害してしまいます。その後、妻と左門の幽霊に取り憑かれ発狂した伊右衛門は、真実を知った袖の夫に舅と義姉の敵として討たれるのです。『四谷怪談』は、男の出世欲に利用された女の悲しさや恨みなどが描かれている悲しい作品となっています。

コクーン歌舞伎の『四谷怪談』

コクーン歌舞伎で演じられる『四谷怪談』は、鶴屋南北の歌舞伎狂言をもとに、新たな解釈や演出が加えられています。コクーン歌舞伎の『四谷怪談』には、北番と南版があり、第十五弾の『四谷怪談』は、北番をベースとした『四谷怪談』が演じられています。渋谷シアターコクーンで6月29日(水)まで上演中の『四谷怪談』。チケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。

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