石田衣良原作『娼年』のあらすじ、舞台化の見どころをチェックしよう!

これまでも数多くの作品がテレビドラマ化されるなど人気の直木賞作家、石田衣良。このたび恋愛小説『娼年』が松坂桃李主演で舞台化されます。衝撃的なあらすじの小説。どのように舞台化されるのか。小説『娼年』のあらすじや、舞台化の見どころをご紹介します。

『4TEEN』などの代表作で知られる直木賞作家、石田衣良の「愛情」に深く迫った恋愛小説『娼年』が、今年の8月に松坂桃李主演でついに舞台化されます。石田さんにとって初の恋愛小説で、直木賞候補となった本作品。2001年に刊行されて以降、多くのファンによって愛され続けていて、今回の舞台化に期待する声も多く聞かれます。

今回は『娼年』のあらすじをたどりながら、舞台化されるにあたっての注目ポイントをご紹介していきたいと思います。

石田衣良原作『娼年』のあらすじは?

小説『娼年』のあらすじを見てみましょう。

『娼年』の主人公は、森中領(もりなかりょう、通称:リョウ)。恋愛にも女性にも大学生活にも退屈し、バーでのバイトに明け暮れる生活を送っていました。リョウの中学校の同級生で、ホストクラブで働く田島進也(たじましんや、通称:シンヤ)がある日、ホストクラブの客として訪れた女性を、リョウの勤めるバーに連れてきます。

リョウが娼夫になるまで


女性の名前は御堂静香(みどうしずか)。静香は、秘密の会員制ボーイズクラブ「Le Club Passion」のオーナーを務めていて、シンヤの母親よりも年上。シンヤは「色っぽく、冷たい感じの美人」と彼女について語っています。カクテルを飲みながらゆったりとした時間が過ぎてくなか、ふと「リョウくんは彼女いるの?」と静香がリョウに問いかけます。そこでシンヤから「(リョウは)女は退屈でつまらないんだって」と聞かされた静香は、リョウに興味を持ち、1週間後に再び彼の店を訪れます。そして、「女性が退屈」と言っていたことが本当かどうか、私に証明してほしいと話します。静香の誘いを受けたことがきっかけとなり、リョウは多少とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめることとなります。

静香に惹かれていくリョウ


「娼夫」として仕事をしていくなかで、女性が持つ欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれていくリョウ。「女性は退屈だ」と言っていたかつての姿が嘘のように、どんな女性の魅力も引き出し、やがて静香に対しても想いを寄せるようになります。しかし、リョウへ想いを寄せていた大学のゼミの同級生、白崎恵(しろさきめぐみ、通称:メグミ)の告発がきっかけとなり、秘密クラブを経営していた静香が逮捕されてしまいます。クラブの営業がストップし、以前の生活に戻ったリョウ。いくつものベッドで過ごした、彼にとっての20歳の夏は風のように通り過ぎていきました。

『娼年』のあらすじ、出演者のコメントから紐解く舞台の見どころ

この夏に上演される舞台『娼年』では、リョウ役を松坂桃李、静香役を高岡早紀が演じます。松坂さんは原作を実際に読んで、

「人の愛情には色んな形があり、自分が思っている『普通』という感覚にも個人差があると感じた」(ホリプロオンラインチケットより引用)

と語っています。
その上で、リョウが考える「普通」に共感できる部分があると語ります。自らの考えを押し付けず、戸惑いながらも全てを受け入れようとするリョウの姿がどこか自分自身に似ていると感じているそう。

また、高岡さんは、

「元娼婦で、現在はボーイズクラブのオーナーという難解な役に、ものすごく悩んでいる」(ホリプロオンラインチケットより引用)

と正直な気持ちを打ち明けながらも、面白さ溢れる興味深い作品を作り上げたい「ワクワク」した気持ちが止まらないとも語っています。

原作者の石田衣良さんが「性の極限を描いた」と語るように、舞台化にあたっては、どこまでをどのように描くのか、それを松坂さん・高岡さんをはじめ、キャストの方々がどのように演じ、表現するのかに注目が集まります。

主演の松坂さんは、これまで自分の出演する作品は全て両親に見て欲しいと思っていたものの、本作品に関しては、「ためらいがある」語っています。「できることなら、観に来ないで欲しい」と思っているくらい、自分のなかで、相当な覚悟を持って挑む作品だと話していることからも、かなり深いところまで描かれるのではないかと思われます。

ただ、原作を読んだ方々から「美しい」という感想が多く聞かれるように、この作品はそこまで重さを感じるものではなく、上品さや優しさ、透明感にあふれる作品といえます。

本舞台の演出を手がけるのは、小劇団ポツドールの主宰を務め、『愛の渦』などの代表作でも知られる三浦大輔さん。今回の舞台では『娼年』と、娼年の続編である『逝年』を組み合わせて脚本を手がけます。

この作品に流れる心地よい雰囲気や美しさを、三浦さんがどのように表現するのかにも注目が集まります。

『娼年』のあらすじは衝撃的。舞台ではどのように描かれるのか

原作の石田衣良さん自身も『娼年』に舞台化について、キャストの松坂桃李さんや高岡早紀さんがどのように演じるのかという部分に期待を寄せている本作。舞台化されるのか未知数である部分が、ほかの舞台とは一味違った興味・関心をそそってくれるのではないでしょうか。

原作ファンはもちろん、多くの人を優しく『娼年』の世界に惹きこんでくれること間違いなしです。実際に劇場へ足を運んで、作品の美しさ・透明感に触れてみてはいかがでしょうか。

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(出典:pixabayより)

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