【野田秀樹作・演出 NODA・MAP 足跡姫は中村勘三郎へのオマージュ作品】

野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫~時代錯誤冬幽霊~が、2017年1月に公演。野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫は中村勘三郎へのオマージュとされています。野田秀樹と中村勘三郎の関係とオマージュに込められた想いとは。

【野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫が2017年1月公開】

野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫が2017年1月18日より東京芸術劇場プレイハウスにて公演開始します。中村勘三郎へのオマージュと、NODA・MAP 足跡姫に込められた思いとは? 気になる野田秀樹と中村勘三郎の関係についてもご紹介していきます。

【野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫とは?】

NODA・MAPとは、演出家野田秀樹さんが立ち上げた演劇企画製作会社です。『逆鱗』や『エッグ』、そして中村勘三郎さんとの共演芝居として有名な『表に出ろいっ!』など数々の刺激的な作品を世に送り出してきました。『足跡姫~時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)~』は、そのNODA・MAPの最新作となる第21回公演作品であり、中村勘三郎さんへのオマージュ作品でもあります。

NODA・MAP 足跡姫とはどんな作品?

NODA・MAP足跡姫は江戸を舞台とした、中村勘三郎さんへのオマージュとしてその概要が発表されています。詳しいストーリーや世界観はまだ謎に包まれたままですが“肉体の芸術”をキーワードに、中村勘三郎さんへの献辞がどのようにして表現されるのかに注目が集まっている作品といえるでしょう。

NODA・MAP 足跡姫の出演者は?

NODA・MAP 足跡姫の注目度の高さはその豪華キャスト陣からもうかがい知ることが出来ます。

NODA・MAP足跡姫主要出演者一覧

  • 宮沢りえ
  • 妻夫木聡
  • 古田新太
  • 佐藤隆太
  • 鈴木杏
  • 池谷のぶえ
  • 中村扇雀
  • 野田秀樹

宮沢りえさんは、野田秀樹さんの作品へはこれで7度目の出演となります。同じく妻夫木聡さんも、今回で5度目の出演。古田新太さんはなんと、9度目の出演となります。野田秀樹さんに全幅の信頼を置かれたこれ以上はないような最強の実力派キャスト陣が勢揃いしているといっても過言ではありません。豪華役者陣の夢の共演を見逃すわけにはいきませんね。

【野田秀樹作・演出NODA・MAP 足跡姫は、中村勘三郎へのオマージュ】

NODA・MAP 足跡姫は、江戸を舞台にした中村勘三郎さんへのオマージュ作品です。しかし、中村勘三郎さんへのオマージュとはいったいどういった意味なのかが気になりますよね。そこで続いては、オマージュとはどんな意味なのか。そして野田秀樹さんがこの『足跡姫』にどのような思いを込めて作り上げたのかについてご紹介していきます。

オマージュとは?

まずはじめに、オマージュとは何かについて触れておきます。『オマージュ』とは、フランス語で尊敬や敬意を表す言葉です。芸術や文学の世界では古くから尊敬する作家や作品に影響を受けて創作された作品のことを指してきました。

あるいは、その創作作品のモチーフを指すこともあります。有名どころでは、映画『荒野の七人』は黒澤明監督の『七人の侍』のオマージュだとされています。二つの作品を思い浮かべて比べてみると、分かりやすいのではないでしょうか。

運命の友人、中村勘三郎さんの死と“肉体の芸術”

2012年12月、惜しまれながらこの世を去った十八代目中村勘三郎さん。生前交流のあった野田秀樹さんは、病床の中村勘三郎さんから、病気が治ったら治療中の姿を舞台にしてほしいと半ば冗談のような形で頼まれたことがあったと、彼の死後メディアに向けて打ち明けています。

それは野田秀樹さんが、自らの右目を失明したさいに『ライトアイ』という芝居を作り上げたことを中村勘三郎さんが知っていたため、病気と闘う己の姿を芝居の形態で表したいという思いからだったようです。中村勘三郎さんが亡くなった当時、野田秀樹さんはいつかその時が来ればと言葉を濁すだけに留まっていました。

しかしずっとその言葉が気にかかっていたことを野田秀樹さんは、足跡姫公開メッセージの中で明かしています。また、中村勘三郎さんのお葬式の弔辞で、坂東三津五郎さんが語った「肉体の芸術ってつらいね、死んだら何も残らないんだもんな」という言葉が、強く脳裏に刻みつけられたことにも触れ、それがこのNODA・MAP 足跡姫を書くきっかけとなったことを明らかにしています。

“作品の中に勘三郎や三津五郎が出てくるわけではありませんが、「肉体の芸術にささげた彼ら」のそばに、わずかな間ですが、いることができた人間として、その「思い」を作品にしてみようと思います”

NODA・MAP 足跡姫の公式サイトには、このようなメッセージが開示されています。この世に形が残ることのない「肉体の芸術」に命をささげた中村勘三郎さんへのオマージュ、それがこのNODA・MAP 足跡姫なのです。

【NODA・MAP 足跡姫作・演出の野田秀樹と中村勘三郎の関係って?】

劇作家であり、演出家でもある野田秀樹さんと、歌舞伎役者中村勘三郎さんとの間にはどのような関係があったのでしょうか。昔の事はあまり分からないという方のために、二人の関係についてもまとめてみました。
中村勘三郎さんへのオマージュ作品を観るからにはやはり少しでも、知っておきたいものですね。

野田秀樹と中村勘三郎の出会いは道玄坂

野田秀樹さんと中村勘三郎さんは、実に30年来の付き合いになります。二人の出会いは、まだ20代の頃。当時の野田秀樹さんは、劇団・夢の遊眠社を率いる新進気鋭の演劇人であり、小劇団ブームの先駆けをつくった時代の寵児でした。

一方の中村勘三郎さんも歌舞伎の枠だけに捕らわれず、ミュージカルなどの様々な芝居活動に貪欲に挑む、当代随一の人気俳優。そして立役から女方まで、舞台での幅広い芝居が高い評価を得ていた若手歌舞伎役者でした。

互いにその存在こそ知ってはいたものの、ジャンルの違いという壁もありまだ言葉を交わしたこともなかった二人。しかしある日、渋谷の道玄坂を下る劇団・夢の遊眠社を率いる野田秀樹さん一行と、坂を上ってきた中村勘三郎さんと歌舞伎俳優たち一行が、坂の途中で偶然の対面を果たすという、まるで映画のワンシーンさながらの事態が起こったのです。

一触即発の空気が流れる中、しかしすぐに中村勘三郎さんが同級生だよね? と気さくに声を掛けたことから二人はその日のうちに飲みに出かけ、意気投合したのだと、当時の出会いについて対談番組の中で語っています。

その後中村勘三郎さんから歌舞伎の脚本を書いて欲しいという依頼を受けたことがきっかけで、野田秀樹版・歌舞伎シリーズが生まれたといいます。2001年に公開された野田秀樹作・演出の新作歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』は、大好評を博し、第1回朝日舞台芸術賞グランプリを受賞。

中村勘三郎さんも舞台芸術賞を受賞するなど華々しい功績を残しました。2010年に行われたNODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』ではなんと二人が夫婦役を演じてもいます。

家族とともに中村勘三郎の最期をみとった野田秀樹

運命の出会いを果たしてから30余年。二人の友情はそれ以後も続き、野田秀樹さんは、中村勘三郎さんの妻の好江さん、息子の勘九郎さん、七之助さんらと共に中村勘三郎さんの最期をみとりました。

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【NODA・MAP 足跡姫は舞台ファンなら見逃せない作品】

(出典:photoACより)

野田秀樹さんは、中村勘三郎さんが亡くなられるまで、日課のように病院に通い芝居の話をして見舞っていました。そんな野田秀樹さんが今は亡き親友・中村勘三郎さんへと捧ぐオマージュ作品NODA・MAP 足跡姫。野田秀樹さんのファンだけでなく、中村勘三郎さんを愛した人々、そして芝居や舞台を愛する人ならばぜひ観ておきたいと思える作品ではないでしょうか。

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