蜷川幸雄の三回忌追悼公演として藤原竜也主演『ムサシ』の4年ぶり再演決定!

天才肌の演出家として数々の名舞台を創り上げて来た蜷川幸雄が惜しまれながら亡くなったのは2016年春。その三回忌追悼公演として上演が決定したのは、国内だけでなく広く海外でも高い評価を受けた舞台『ムサシ』です! 井上ひさしの新作であった『ムサシ』の主役を初演以来務めてきた藤原竜也以下、最後に蜷川幸雄自身が陣頭指揮をとって演出した2013年~2014年上演時のオールスターキャスト! 出演も決まった話題の舞台についてご紹介します。

舞台『ムサシ』、稀代の演出家・蜷川幸雄の三回忌追悼公演として再演!

(出典:photoACより)

2016年5月惜しまれながら亡くなった稀代の演出家・蜷川幸雄の三回忌追悼公演として2018年2月から3月にかけて舞台『ムサシ』が再び上演されることが決定しました!

2009年初演以来国内だけではなくイギリス・ロンドンやニューヨーク、シンガポール、韓国・ソウルなど海外でも上演され、高い評価を受けた舞台『ムサシ』。

人を殺しながら成長するという人間が、どういう矛盾を抱えているのか。そこの考えは井上さんと共有できていると思います。ある日、ある時、ある場所に、自 分で選択しなければそのパフォーマンスを享受できないという演劇の根源的な魅力を全員で作り上げていきたいと思っています。

(出典:シアターガイド)

と初演時の制作発表で語っていた演出家の蜷川幸雄にとっても、この『ムサシ』は代表作の1つに数えられるべき作品となりました。

そんな『ムサシ』が最後に上演された2013年~2014年の際のキャスト陣勢ぞろいで2018年2月から3月にかけて追悼公演として上演されるということは、まさに蜷川幸雄に手向ける最高の舞台になること必至!

そんな見逃せない舞台『ムサシ』についてご紹介します!

舞台『ムサシ』、脚本を手がけたのは作家・劇作家の井上ひさし

舞台『ムサシ』の脚本を手がけたのは劇作家・作家の井上ひさし。『天保十二年のシェイクスピア』や『頭痛肩こり樋口一葉』『キネマの天地』『父と暮せば』『紙屋町さくらホテル』など、数々の戯曲を手がけた井上の作品のうち、『ムサシ』は『組曲虐殺』と並び、死去前年に書かれた最後の作品というべきものです。

映画やドラマ、小説などで誰もが知る剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎の名高い巌流島の闘い。通説ではこの闘いに敗れて佐々木小次郎はその地で命を落とす、となっています。

しかし実はその闘いには後日談があった、とするのが井上ひさしの『ムサシ』。単なる剣の達人同士の果し合い、という話に終わらせず、一人の人間としての宮本武蔵と小次郎を描くそのストーリーには作者の深い思いが込められています。

そうした味わい深さやストーリーの奥深さが、舞台芸術に関して造詣が深い観客の多い欧米においても『ムサシ』が高い評価を受けた要因の1つとなったことは間違いありません!

舞台『ムサシ』、演出を手がけたのは稀代の演出家・蜷川幸雄

井上ひさしの新作戯曲『ムサシ』の演出を手がけたのは、稀代の演出家・蜷川幸雄です。

唐沢寿明や藤原竜也・篠原涼子などで2005年に上演された『天保12年のシェイクスピア』以降、2007年の古田新太、田中裕子の『藪原検校』、2008年阿部寛、栗山千明の『道元の冒険』同年の上川隆也、高岡早紀、篠原ともえによる『表裏源内蛙合戦』と立て続けに井上作品を手がけてきた蜷川幸雄が井上ひさしの新作を演出したのはこの『ムサシ』が最初で最後になりました。(『ムサシ』初演の翌年、井上ひさし逝去)

その初演時に演出家・蜷川幸雄と藤原竜也・小栗旬の若手俳優2人ががっぷり四つに組んで舞台『ムサシ』を創り上げた様子は当時TVでドキュメントとして放送(のちにDVD化)され話題になりました。

その薫陶を受けた藤原竜也主演で再び追悼公演として上演される『ムサシ』。今から期待が高まります!

舞台『ムサシ』の原作は吉川英冶の代表作『宮本武蔵』

(出典:photoACより)

劇作家・井上ひさしによって書かれた『ムサシ』の原作は言わずと知れた名時代小説家の吉川英冶の小説『宮本武蔵』です。

1935年当時、新聞小説としては異例の掲載期間5年あまり、総掲載回数1,000回あまりという長編小説となったのにはそのあまりの人気ゆえ、というエピソードが残る『宮本武蔵』。

剣豪が剣豪となっていく道程を描いたこの作品は、数多く映画化、テレビドラマ化される一方、さまざまな分野の人に影響を与えてきており『SLAM DANK』のヒットでも知られる井上雄彦によってコミカライズされた『バガボンド』は、各国翻訳版も出版されています。

蜷川幸雄三回忌追悼公演となる舞台『ムサシ』のストーリーは

井上ひさし脚本・蜷川幸雄演出の舞台『ムサシ』。そのストーリーはまず名高い『巌流島』の決戦から始まります。通説であり、原作となった吉川英冶の『宮本武蔵』でも、この巌流島の戦いで佐々木小次郎は命を落とします。

しかし、井上『ムサシ』では、小次郎は深手を負い、武蔵に勝ち名乗りをあげられてしまうものの命をとりとめます。そして巌流島の闘いから6年の歳月を経た鎌倉の寺の落慶披露の場に現れたのは小次郎。

実は武蔵は巌流島の闘いの後、その鎌倉の寺の作事を務めているのですが、そのことを聞きつけた小次郎は今度こそ命を賭しての雌雄を決しようと武蔵に迫ります。

そして三日後に再び剣を持っての対決と決まったわけですが…。

この『ムサシ』の制作発表の場で、脚本を手がけた井上ひさしは次のようにその意図を語っています。

吉川英治さんの「宮本武蔵」は国民文学と言ってもいいほどの大作であり、傑作です。子供のころから何度も何度も読んで、宮本武蔵が世界で一番えらいとさえ 思っていました。しかし、試合という名のもとに相手を殺して成長していくのはどこかおかしい。なぜ人を斬ることが自己成長につながるのか。武蔵はその部分 を自己批判しなければいけないんです。そしてそこからどういう風に乗り越えていくか。そのあたりが今回の主眼になると思います。

(出典: シアターガイド)

天下に並ぶもののない剣豪と言えども剣の道のみで生きられるわけではない、強いものもまたただ一人の人間に過ぎない、という井上のメッセージが深く込められた舞台『ムサシ』。

再び対決することとなった宮本武蔵と佐々木小次郎がその闘いの果てに見出すものをぜひ観客として目撃したいですね!

舞台『ムサシ』、東京、埼玉、大阪、さらに中国でも上演予定

2016年5月に逝去した演出家・蜷川幸雄。その三回忌となる2018年2月から3月にかけて追悼公演として上演されることが決定している『ムサシ』。

現在公式発表されているのは以下の情報のみです。

  • 上演期間: 2018年2月~3月
  • 会場: 「Bunkamura シアターコクーン」 ならびに「彩の国さいたま芸術劇場 大ホール」

2017年秋にはもう少し詳しい公演日程などが発表される予定となっています!

また国内では他に大阪での上演が、さらに海外公演として初の中国での上演も予定されている『ムサシ』。詳細の発表が待ちきれません!

2018年2月から上演の舞台『ムサシ』に出演が決定しているキャストは

2018年の蜷川幸雄三回忌追悼公演として上演される『ムサシ』。現在発表されているキャストは、その蜷川幸雄が最後に自ら演出の指揮をとった2013年から2014年の『ムサシ』公演の際のキャストが勢ぞろいしています。

追悼公演『ムサシ』キャスト

藤原竜也、溝端淳平、鈴木 杏、吉田鋼太郎、六平直政、白石加代子、塚本幸男、大石継太、飯田邦博、井面猛志、堀 文明

2018年2月開幕の舞台『ムサシ』、今まで見逃した! という人は要チェック

井上ひさし脚本、蜷川幸雄演出の舞台『ムサシ』。2018年2月から3月にかけて行われるその舞台に臨む藤原竜也自身も劇中の武蔵と同じ35歳での演技となります。27歳で臨んだ初演から数えて8年になる境地で挑む舞台『ムサシ』、ぜひ注目してください!

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