倦怠期夫婦を描く、M&Oplays舞台『家庭内失踪』

小泉今日子さんと風間杜生さんが主演を務める、M&Oplays(森崎事務所)プロデュースの舞台『家庭内失踪』。倦怠期の夫婦を、日常に潜む静かな狂気と笑いで描いた本作品。ストーリーや見どころを紹介します。

3/11(金)の東京公演から、大阪、愛知、岐阜、静岡、富山、広島、福岡、新潟、宮城、福島、と全国を巡演していくM&Oplays(森崎事務所)プロデュースの『家庭内失踪』。40を過ぎ、すでに定年退職した年の離れた夫とのあいだに流れる倦怠期を持てあます妻・雪子を巡る物語となっています。

別居を切り出すものの、受け入れてくれない夫・野村(風間杜生)にいら立つ雪子(小泉今日子)。そこへ夫の前妻の娘・かすみ(小野ゆり子)が出戻ってきてしまい…。

主演を務める小泉今日子さんと風間杜生さんは、どちらも味のある「気だるい」雰囲気が似合う役者さん。倦怠期の夫婦の絶妙な空気を演じ切ります。

M&Oplays『家庭内失踪』の見どころは、日常に潜む静かな狂気と笑い

小泉今日子さん演じる雪子は、長いあいだ夫から屈辱を受けてきたと感じている女性。しかし、年の離れた夫の肉体的な衰えによって、立場は逆転しようとしています。そこへ出戻ってきた前妻の娘・かすみ。かすみに好意を寄せる若い男を利用して、夫にひそかな復讐をする雪子…と、芝居は静かに進行していきます。

デリケートに組み込まれた狂気がぴりぴりと空気をふるわせ、しかしそこには「笑い」も存在する日常が描かれています。

M&Oplays『家庭内失踪』は『蒲団と達磨』の後日譚?

演出の岩松了さんが1989年に岸田國士戯曲賞を受賞した『蒲団と達磨』の後日譚ともいわれる、今回のM&Oplays『家庭内失踪』。『蒲団と達磨』では、娘を嫁に出したばかりの男と、その妻の関係が濃厚に描かれていました。

岸田國士戯曲賞は、この数年後に宮沢章夫さん、平田オリザさんが受賞していくことになりますが、『蒲団と達磨』が「静かな演劇」ブームの源流となり、そしてM&Oplays『家庭内失踪』にたどり着いたともいえるのかもしれません。『蒲団と達磨』で嫁にやった娘がM&Oplays『家庭内失踪』では出戻り、そして過去に関係を模索していた妻はずっと屈辱を感じながら過ごしていたと考えると、このM&Oplays『家庭内失踪』での夫婦関係がまたおもしろく深みを持って感じられるのではないでしょうか。

複雑な人間心理を描ききったM&Oplays『家庭内失踪』

岩松了さんは、自身でも「ずっと夫婦関係を書いている気がする」というほどで、今回の芝居はある意味で真骨頂といえるのかもしれません。いつも複雑な人間心理を見事に描き出す岩松了さん。彼の頭の中に存在するデリケートな世界は、小泉今日子さん、風間杜生さんという卓越した受け皿によって顕在化させることになります。

鋭い感性のぶつかり合うM&Oplays『家庭内失踪』にぜひ足を運んでみませんか?

M&Oplays『家庭内失踪』の情報はこちらから

M&Oplays(森崎事務所) プロデュース『家庭内失踪』チケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。

コメントお待ちしております

内容に問題がなければ「コメントする」ボタンを押してください。