劇団四季『キャッツ』のストーリー&全曲を詳しく解説!

大阪四季劇場で大好評上演中の劇団四季ミュージカル『キャッツ』。1981年にロンドンで生まれたこの名作ミュージカルは、世界で最も有名な作品のひとつです。世界中で上演されている『キャッツ』ですが、日本では1983年に初演されて以来、30年以上に渡って劇団四季屈指の人気演目として愛されてきました。いったい『キャッツ』とはどのようなストーリーの作品で、どのような楽曲があるのでしょうか?今回は伝説のミュージカル『キャッツ』のストーリーと、素晴らしい楽曲の数々を全曲ご紹介します。

大阪で上演中の劇団四季『キャッツ』

大阪四季劇場で大好評上演中のミュージカル『キャッツ』!
皆さんはもうご覧になりましたか?
天上にのぼることができる選ばれし猫、”ジェリクルキャッツ”は誰になるのか?
そんな猫たちの一夜を描いたこの夢のような作品『キャッツ』は、世界中で圧倒的な人気を誇ってきました。

劇団四季でも、1983年の初演以来、劇団四季を代表する人気演目として上演のたびに大好評を博し、2015年8月22日には通算公演回数9000回という大記録を打ち立てました。

2018年夏からは、東京・大井町に専用劇場「キャッツシアター」が新設され、首都圏では6年ぶりとなる東京公演が始まることが決定しています。

今回は、伝説のミュージカル『キャッツ』のストーリーと、素晴らしい楽曲の数々を全曲ご紹介します。猫になりきったキャスト達が魅せる魔法のようなステージは、一体どんなミュージカルなのでしょうか?1幕・2幕それぞれの細かいストーリーと楽曲を、順を追って解説していきます。

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劇団四季『キャッツ』ってどんな作品なの?

まず最初に、 劇団四季『キャッツ』とはどのようなミュージカルなのかをまとめます。

ロンドン生まれのロングランミュージカル!

ミュージカル『キャッツ』は、T・S・エリオット原作の「The Old Possum’s Book of Practical Cats (ポッサムおじさんの猫と付き合う法)」を原作とした作品です。『オペラ座の怪人』や『ジーザス・クライスト・スーパースター』などで知られるミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲を手がけました。

ミュージカル『キャッツ』がロンドンのウェストエンドで初めて上演されたのは1981年、「ニューロンドンシアター」でのことでした。瞬く間に大評判となり、翌年にはNYのブロードウェイに進出。驚異的なロングランを記録します。なんと、2017年4月2日の時点で総上演回数7,485回という歴代4位の興行回数記録を樹立。今や、最も有名なミュージカルのひとつとして、世界中の人に愛される作品となっています。

劇団四季による日本初演は1983年

そんなミュージカル『キャッツ』が日本で上演されたのは、ブロードウェイに遅れること1年。1983年11月11日のことでした。劇団四季『キャッツ』の高いクオリティは日本のミュージカルファンの心を掴み、劇団四季屈指の人気演目のひとつとして愛され続けています。特に劇団四季『キャッツ』は専用劇場が作られるなど、独特の世界観が魅力。猫たちの様子を覗いているような非日常の空間が、観る者を夢中にさせます。

劇団四季『キャッツ』1幕のストーリーと全曲紹介

オープニング

劇団四季『キャッツ』の劇場は、独特のものです。すべてが猫の目線でつくられているため、天井に大きいゴミがあったりと、足を踏み入れただけでキャッツの世界に入りこめるようになっています。

そして、幕が開くと更なる異世界が広がります。まず「オーバーチュア」が流れ(歌はありません)、物陰から辺りを警戒するように猫たちが少しずつ姿を現します。

そして、どこからともなく客席を縫って他の猫たちも現れ、ステージ中央に集まってきます。その動きは、まさに猫そのもの。一気に『キャッツ』の雰囲気に圧倒されてしまいます。

そして、「ジェリクルソング」が始まります。まず猫たちは1匹ずつ、その夜に選べれる”ジェリクルキャッツ”について歌っていき、やがて全員で歌い踊ります。

そして、最後には讃美歌のように大迫力で「永久の命に輝き 光浴びる今宵 ただ一人天上に昇るのは だれ」と締めくくります。

ステージ中央に集まった猫たちは、きちんと並んで「ネーミング オブ キャッツ ~猫の名」を歌い始めます。歌と言っても、この曲は「セリフを皆で唱える」という形式になっていて、”猫には3つの名前がある”ということを観客に説明する内容になっています。

普通に使われる平凡な名前、もっと素敵な威厳のある名前、人間には知ることができない隠された名前。続いて猫たちは「ジェリクル舞踏会」を歌い始めます。今夜はるかなる天上の世界へのぼることができる、ただ一匹のジェリクルに選ばれる……そして、「いろいろな生き方の猫をお目にかけよう」と、これから猫たちの紹介が始まることを示唆します。

猫たちの紹介

そして、個性豊かな猫たちの自己紹介がはじまります。まずは、「ジェニエニドッツ ~おばさん猫」です。昼間は寝てばかりいる太ったおばさんの猫ジェニエニドッツ。彼女は夜になると、ネズミやゴキブリを躾けます。その様子を、3匹のメス猫の美しいハーモニーとジェニエ二ドッツたちのコミカルなダンスで魅せます。

続いて、「ラム・タム・タガー ~つっぱり猫」のナンバーが始まります。ラム・タム・タガーはエルビス・プレスリーのようなスター性のある不良猫。女性たちは彼にメロメロですが、ラム・タム・タガーは我が道を突き進みます。

明るく楽しいナンバーが続きましたが、ここで風向きが変わります。暗い伴奏が流れ、薄汚い中年のメス猫が現れます。「グリザベラ ~娼婦猫」です。落ちぶれた娼婦猫に対して、周囲の猫たちは冷たい軽蔑した視線を投げかけるだけです。

グリザベラがその場を過ぎ去ると、今度はコミカルなナンバーが始まります。「バストファージョンズ ~大人物」です。大金持ちで気のいい政治家猫バスファージョンズさんは、グルメなので明らかに太りすぎ。でも、毎日幸せで皆に愛されています。

突然、犯罪王マキャベティが現れ、猫たちは騒然とします!神出鬼没なマキャベティはどこかえ消え、混乱に乗じて「マンゴジェリーとランペルティーザ ~小泥棒」が登場します。彼らはアクロバティックに鮮やかに盗みを働くカップルの泥棒猫です。

泥棒猫を追い出すと、ついに今夜の舞踏会の主役が姿を現します。「デュトロノミー ~長老猫」です。誰よりも長寿で、皆の尊敬を一身に集める人格者。皆が彼と共にいるだけで幸福を感じています。

今夜選ばれるジェリクルキャッツは、彼の手によって天上へとのぼるのです。再び「ジェリクル舞踏会」が歌われ、リーダー猫のマンカストラップが舞踏会の開始を宣言します。

華やかな雰囲気の中、再びグリザベラが登場し、名曲「メモリー」を歌います。オールドデュトロノミーの前で、過去の自分に想いを馳せて切なく歌うグリザベラなのでした……。

劇団四季『キャッツ』2幕のストーリーと全曲紹介

再び、客席のあちこちから猫たちが現れます。そして、オールドデュトロノミーが猫たちに言い聞かせるように「幸福の姿」を歌います。猫たちは、本当の幸せの姿について思いを巡らせるのでした。途中で「メモリー」のフレーズも出てきます。

続いて、老いた役者猫アスパラガスがジェリーローラムに付き添われて登場し、「ガス ~劇場猫」が始まります。アスパラガスは、かつての二枚目役者猫。今は劇場の楽屋口に佇み、夜ごと酒場でかつての武勇伝を語る日々です。

ガスの往年の名演技が観たい!という観客の拍手により、「グロールタイガー ~海賊猫の最期」という劇中劇のナンバーがスタートします。さっきまで老いていたのが嘘のように、見事な立ち回りを披露するアスパラガス。

『キャッツ』の中でも、セットも含めて特に豪華なシーンです。芝居の内容は、大海賊グロールタイガー(アスパラガス)が、若い雌猫グリドルボーン(ジェリーローラム)のハニートラップに引っ掛かり、敵のシャム猫軍団に滅ぼさるというものです。芝居が終わり、老いたアスパラガスは大きな拍手とともに静かに退場するのでした。

雰囲気は一転、陽気なナンバー「スキンブルシャンクス ~鉄道猫」の登場です!列車を愛する車掌猫のスキンブルシャクス。夜行列車での彼のプロフェッショナルな働きぶりを賞賛するナンバーです。

突如として、再び「マキャヴィティ ~犯罪王」が払われます。大人っぽいメス猫ボンバルリーナとディミータが、マキャベティの恐ろしさについて歌います。なんと、マキャベティはオールドデュトロノミーを誘拐!必死で抵抗するジェリクルキャッツたちでしたが、2匹は姿を消してしまいます。

そこで大役を仰せつかったのが、「ミストフェリーズ ~マジック猫」です。それはそれは素晴らしいマジックによって、無事にオールドデュトロノミーを奪還することができたのでした。

このシーンでのミストフェリーズのアクロバティックなダンスは、『キャッツ』の見どころのひとつです。歴代のダンスの名手たちがミストフェリーズのキャストをつとめてきました。

遂に夜明けが近づいてきました。ジェリクルキャッツが選ばれる瞬間はすぐそこです。そこへ、再びグリザベラが現れ、皆の前で心を込めて「メモリー」を歌います。避けられていたグリザベラは受け入れられ、認められます。

今宵のジェリクルキャッツは満場一致でグリザベラが選ばれたのでした。 「天上への旅」でグリザベラは天井へ昇っていき、他の猫たちも見上げてグリザベラを祝福します。こうして舞踏会は終わりのときを迎えるのでした。

エンディング

残された猫たちは、客席に向き直って「猫からのごあいさつ」を歌います。猫は犬とは違うこと。猫からは決して話しかけないので、敬虔な心で挨拶をしてほしいこと。そうすれば、信頼を築けること。こうして、『キャッツ』は終幕します。

劇団四季『キャッツ』特に注目してほしい名曲をご紹介!

劇団四季『キャッツ』のストーリーと全曲をご紹介しましたが、続いて、数あるキャッツの名曲の中でも、特に注目してもらいたい曲をピックアップしたいと思います。以下にあげた3曲以外もバラエティに富んだ素晴らしい楽曲揃いなので、お気に入りのナンバーを見つけてくださいね。

誰もが認める『キャッツ』の代表曲「メモリー」

『キャッツ』において最も有名な曲は、グリザベラの歌う「メモリー」でしょう。バーブラ・ストライサンドなど世界中のアーティストによってカバーされ、不朽の名曲として高い知名度を誇っています。美しい旋律、切ない歌詞、静かに盛り上がっていく感動的な構成と、非の打ちどころがない名バラードです。

劇団四季のスターたちが歌ってきた「ラム・タム・タガー ~つっぱり猫」

続いてご紹介したいのが、まるでロックスターのような猫ラム・タム・タガーが歌う「ラム・タム・タガー ~つっぱり猫」です。アウトローで色気満点のラム・タム・タガーは、初演で同役を演じた山口祐一郎さんをはじめ、劇団四季を代表するスターたちが歴任してきたポジション。客席から女性をひとり選んでステージに上げる演出があったりと、『キャッツ』の中でも特に遊び心がある曲になっていますので、ドキドキしながら楽しんでください。

子供が目を輝かせる「スキンブルシャンクス ~鉄道猫」

個人的にオススメしたいのが、「スキンブルシャンクス ~鉄道猫」です。鉄道猫のスキンブルシャクスの仕事ぶりを紹介した軽快なナンバーで、猫たち皆で楽しく歌い踊る様子は見ているだけで心が躍ります。中でも、途中でガラクタを組み合わせた巨大な鉄道がステージに出現する瞬間は一見の価値あり!客席にいる子供たちが大きく目を輝かせる名シーンとなっています。

ミュージカル『キャッツ』は単純明快で分かりやすいミュージカル!

劇団四季ミュージカル『キャッツ』は、基本的に猫たちを紹介するだけのミュージカルです。
この記事でご紹介したストーリーと楽曲のまとめを読んでいただいてお分かりのように、『キャッツ』は印象的なシーンを繋ぎ合わせた構成になっています。
複雑なストーリーはないので、誰でも理解できて楽しめる作品だといえます。
そして大人はもちろん、子供も心から楽しめるのも特徴!1幕と2幕とに分かれていて決して短い上演時間の作品ではありませんが、客席には親子が楽しむ姿も多く見られます。

また、劇団四季は毎週キャストが変わるので、何度観ても新鮮な感動が味わえることも魅力。
劇団四季のHPで公演情報をチェックして、ミュージカル『キャッツ』の世界観と、名曲の数々を堪能してください。

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