野村萬斎版『マクベス』が再演!あらすじと概要は?

シェイクスピア作品の中でも名作悲劇として名高い『マクベス』。古今東西でさまざまなアレンジや脚色が加えられてきたこの偉大なる作品に、独自の演出と主演で挑んだのが、狂言師野村萬斎でした。数々の海外公演をこなし、2016年にはさらなる進化をとげて国内で再演される、この舞台。概要とあらすじを紹介します。

シェイクスピア作品の中でも名作悲劇として名高い『マクベス』。古今東西でさまざまなアレンジや脚色が加えられてきたこの偉大なる作品に、独自の演出と主演で挑んだのが、狂言師野村萬斎でした。

2010年初演からはじまって、2013年にニューヨークとソウル、そして2014年にはルーマニア・シビウ演劇祭とパリと海外公演を数々こなし、2016年にはさらなる進化をとげて国内で再演される、この舞台。概要とあらすじを、改めて紹介していきます。

野村萬斎版『マクベス』概要とあらすじ

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原作『マクベス』のあらすじとは

スコットランドの将軍マクベスとバンクォーは、ノルウェー軍を討伐し、ダンカン王陣営への帰路、ヒースの荒野で3人の魔女から予言のことばをかけられます。グラミスの領主マクベスは、やがてコードーの領主、ついで、スコットランド王となり、バンクォーはその子孫が王になるという予言です。

にわかに魔女の予言が現実味を帯び、マクベスは、王位への野望を抱きはじめます。マクベスからの手紙により、魔女の予言を知らされたマクベス夫人は、勇敢な将軍でありながら反面、気弱な善人でもある夫をそそのかし、力ずくで王位を手に入れさせようと考えるのですが…。

野村萬斎版『マクベス』概要

2016年はシェイクスピア没後400年という節目の年とあって、4度目となる野村萬斎版マクベスがよみがえります。演出を野村氏本人も手掛け、大胆なアレンジを加えることで好評を博したこの舞台、通常マクベス劇は脇役を含めて2~30人の出演者ですが、野村マクベスではなんとたった5人で演じられます。

主人公マクベス役は、もちろん野村萬斎。2016年バージョンはマクベス夫人を鈴木砂羽が演じ、マクベスを惑わす役割となる魔女を小林桂太、高田恵篤、福士惠二の三人が演じます。

『マクベス』

原作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:河合祥一郎
構成・演出:野村萬斎
音楽監修:藤原道山
日程:2016年6月15日(水)〜2016年6月22日(水)
会場:世田谷パブリックシアター

また、7月までにかけて札幌、兵庫、名古屋、滋賀、そして宮崎と国内ツアーが行われます。

野村萬斎『マクベス』あらすじに見られる独自性とは?

野村萬斎氏の構成・演出により、登場人物の大幅なカット、台詞の再構成ならびに一部に加筆がなされているこの舞台、テーマは集約されています。すなわち、劇中何度も出てくる「きたないはきれい きれいはきたない」という文言そのもの。

魔女が放つこの言葉は、「人間というものの本質は、幸せで優しい物語を愛するものだと思いがちだが、じつはそうではない。残酷で悲惨なものが大好きで、それがないと退屈してしまう」という意味がこめられています。

魔女にそそのかされたことから、マクベスの王になりたいというふとした願望が欲望へ、そしていつしか野心へと変わり、王を殺害。ついには自分の願いを実現させますが、それで幸せになれるのではなく、良心の呵責や理由のない不安感から、毎晩悪夢にうなされ、怯えて暮らす毎日を送ることになります。人間はなにかを手に入れることができても、その反面なにかを同じだけ失っているという世界の真理が、この物語にはこめられているのです。

そして妻も、罪の意識に耐えかねて自死を選ぶことになります。正気を失い始めた彼は、魔女の言葉に惑わされて親友を手に掛けてしまうのですが、最後は、それまで自分が犯してきた罪の報復を受けることになります。悪に手を染めてまでして自分の夢を叶えた結果、みずから破滅の道へと転がり落ちていってしまうのです。

野村萬斎『マクベス』あらすじ以外の魅力とは

野村萬斎『マクベス』は、海外で上演されてきた経緯もあって、舞台の要所で和のテイストが織り込まれています。たとえば、音楽監修の藤原氏は国内有数の尺八奏者であることから、使用される音楽も狂言風となっています。さらには、萬斎氏も能のノウハウを生かし、布1枚で舞台をおおいつくして、王宮や砂漠を表現する技術は圧巻です。

物語の不要と思われる部分をできるだけ排除、これまでシェイクスピア舞台を何度も観てきたという方にも新鮮な視点で観劇できるのが、野村萬斎の『マクベス』なのです。

野村萬斎『マクベス』のあらすじからみえる、人間の本質

結局魔女の予言にすがって王位を手に入れ、その後は同じ魔女に惑わされてすべてを失ってしまう結末。人間が本来抱える野望や、夢をかなえてしまった後に、今度はそれを失ってしまうのではないかという不安…。国内だけでなく、海外でも絶賛された野村萬斎マクベス』。今回の観劇のチャンスを、ぜひ逃さないようにしてください。チケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。

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